強膜レンズ
強膜レンズ
コンタクトレンズレンズには直径が小さく硬い素材のハードコンタクトと大きく柔らかい素材のソフトコンタクトレンズがあります。ソフトコンタクトレンズは柔らかいため付け心地がよく、皆様が使っているレンズです。付け心地はいいのですが視力矯正には限界があり、黒目の表面が凸凹したひとには矯正が不十分であったり、はずれやすかったります。一方でハードコンタクトレンズは黒目の表面が凸凹した人にも視力矯正が可能ですが、レンズが小さく黒目の上にのるためいたみが強くレンズがはめられない人もいます。強膜レンズ(スクレラルレンズ)は直径が大きく硬い素材のレンズです。レンズが白目にのるためにいたみがなくまた黒目の表面が凸凹した人にも矯正が可能なコンタクトレンズです。これまで痛みが強くハードコンタクトレンズがつけられなかった方でおすすめのコンタクトレンズです。きっとこれまでにないつけ心地です。まずはご相談ください。
ハードコンタクトレンズをつけると痛くて長時間装用できないこと、ハードコンタクトレンズがよくずれるなどの症状がある方。
適応になる病気は、円錐角膜や角膜移植術後の方、乱視が強いがハードコンタクトレンズ装用ができない方、またレンズが黒目全体をおおうためドライアイがひどい人にも適応になります。
当院では強膜レンズをオランダMenicon B.V.社から輸入しています。レンズの素材はメニコンZで酸素透過性がとても高い素材を使用しています。
当院では強膜レンズの中でも直径が小さいミニ強膜レンズ(スクレラルレンズ)です、値段は片目で7万7000円(税込)、両目15万4000円(税込)です。また一度注文いただいた後に返品返金はできません。レンズの度数調整は1回可能です。
強膜レンズの耐久性は2-3年といわれています。レンズに傷がついたり、割れたりすればすぐに交換になります。
まずは現在の目の状況の確認のため視力、眼圧、角膜形状解析検査をします、角膜形状解析検査で黒目の表面の凹凸を確認します。また角膜のでっぱり具合も一緒に確認します。次に診察室で目の状態を確認します。目のキズがないか、アレルギーが強くないかを確認します。診察の後に強膜レンズを装用します。はじめのトライアルレンズには度数がはいっていないため再びレンズの上から眼鏡をかけてもらい追加して視力検査をおこないます。視力検査のあとは前眼部三次元画像解析装置をつかって、黒目と強膜レンズのあたりがないか、強膜レンズがのっている部位の圧迫具合を確認します。最後に診察で強膜レンズのフィッティングを確認して終了となります。
現在のところ強膜レンズは医薬品医療機器等法上の承認を得ていない未承認医療機器です(下記参照してください)。また長時間の強膜レンズ装用、誤った使い方や消毒方法により黒目に酸素がいきわたりにくい状態がつづくと黒目のむくみの角膜浮腫、黒目に酸素をいきわたらせるための新しい血管がのびてくる角膜新生血管、バイ菌による感染症、角膜移植した後には自分の角膜と他人の角膜が拒絶して反応をおこす角膜移植後拒絶反応をひきおこすことがありますので使用法、消毒法をきちんと守ってください。
また角膜混濁具合や円錐角膜の重症度によっては視力が必ずしもでるとは限りません。
医薬品医療機器等法上の承認を得ていない未承認医療機器の注意点について
強膜レンズの写真
この治療で使用される強膜レンズは医薬品医療機器等法上の承認を得ていない未承認医療機器です。
入手経路については、当院で使用している強膜レンズはMenicon B.V.(オランダ)で製造されたものを当院で個人輸入しております。個人輸入された医薬品等の使用によるリスクに関する情報は下記URLをご確認ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/healthhazard/
国内の承認医薬品等の有無について、国内においては承認されている医療機器はありません。諸外国における安全性等に係る情報について米国のFDA(アメリカ食品医薬品局)に承認されております。リスクについては角膜浮腫、角膜新生血管、感染症、角膜移植術拒絶反応などがあります。